
「自分らしく生きる」を働き方から支える。キャリア・マムが約30年つないできた女性と社会
子育てをしながら働きたい。でも、決まった時間に職場へ通うことが難しい。
家事や育児、介護など、それぞれの事情によって、働きたくても従来の働き方を選べない方は少なくありません。
そんな女性たちと社会をつなぎ、多様な働き方を約30年にわたって支えてきたのが、株式会社キャリア・マムです。
現在は約12万人の登録者を抱え、企業や行政から受託したさまざまな仕事を、業務委託という形で全国の人たちへ提供。BPO業務から営業支援、近年ではAI・DXに関わる仕事まで、時代に合わせて働く機会を広げています。
今回は株式会社キャリア・マムの堤様に、創業の原点から、子育てと仕事を取り巻く環境の変化、キャリア・マムならではの働き方、そしてママたちに伝えたいことまで伺いました。
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約30年前、育児サークルから始まったキャリア・マム
キャリア・マムの始まりは、1996〜97年頃にさかのぼります。
原点となったのは、堤様が立ち上げた育児サークルでした。
当時、障害のある子どもとの出会いや、見た目の違いを理由に子どもが差別される場面を目にした経験から、堤様の中にある想いが生まれたといいます。
それは、
「障害のあるなしにかかわらず、誰もが自分らしく生きていけるチャンスをつくりたい」
というもの。
そこから活動を続け、2000年に株式会社キャリア・マムを設立しました。
約30年が経った現在も、「女性のキャリアと社会をつなぐ」「自分らしく生きる楽しさを、多様な働き方で叶える」という根本にある想いは変わっていません。
「いつでも・どこでも・自分のできる時間に」働ける仕組み

キャリア・マムでは、自宅から長時間離れることが難しい方などに向けて、業務委託型の仕事を提供しています。
特徴は、全員に同じ働き方を求めるのではなく、それぞれが持っているスキルや使える時間に合わせて仕事に参加できることです。
仕事についても、長年続いている教育関連の採点業務をはじめとしたBPO業務から営業支援まで幅広く、近年ではAI・DX関連の仕事も増えています。
たとえばAI関連では、ロボットやプログラムを開発するために必要となる、人間の動作や話し言葉などをモニタリングする仕事もあるそうです。
時代によって仕事の内容が変化しても、
「働きたい人が、自分のできる形で社会とつながる」
という考え方は変わりません。
また、複数の人がチームで仕事をするうえでは、品質を担保する役割と、人を支える役割を分けてマネジメント。
それぞれの適性や状況を見ながら、仕事としての品質を保つ仕組みをつくっています。
30年前とは大きく変わった「女性が働く」ということ
キャリア・マムが活動を始めた約30年前と現在では、女性を取り巻く働き方は大きく変わりました。
かつては、結婚や出産を機に仕事を辞める女性も多く、「子育てをしながら働く」という選択肢そのものが今ほど一般的ではありませんでした。
一方、現在では妊娠・出産後も仕事を続ける女性が増えています。
しかし堤様は、働き続けられるようになったからといって、子育てを取り巻く課題がすべて解決したわけではないと話します。
スマートフォンが身近になったことによる子育て環境の変化や、
「きちんと育てなければ」
「失敗してはいけない」
と考えすぎてしまう親の完璧主義など、30年前とは違った悩みも生まれています。
社会が変われば、子育てや働き方の悩みも変わっていく。
だからこそ、その時代を生きる人に合わせて、働き方や支援の形も変えていく必要があります。
子育ては、もっと失敗してもいい
今回の取材で、堤様がママたちへ伝えていたことのひとつが、「失敗を恐れすぎないこと」でした。
子どもが子どもでいてくれる時間は、長いように見えて限られています。
だからこそ、完璧な親になろうとするのではなく、もっと素の自分で子どもと向き合ってほしいと話します。
うまくいかないことがあってもいい。
失敗して、笑ったり、時には泣いたりしながら、親子で一緒に成長していく。
そして親自身が失敗を受け入れる姿を見せることは、子どもが自分らしく生きていくことにもつながっていきます。
仕事と子育てを「完璧に両立しなければならない」と考えるのではなく、それぞれの家庭、それぞれの親子に合った形を見つけていく。
多様な働き方を長年支えてきた堤様だからこそのメッセージです。
「働きたい」の気持ちに応えられる場所でありたい

長年多くの方と関わるなかで、今も堤様の心に残っている出来事があります。
関西に住むある利用者から、「障害のある子どもの介護をしながら働きたい」という相談を受けたことがありました。
しかし、その半年後、そのお子さんが亡くなったことを知ったといいます。
その時に感じたのが、
「間に合わなかった」
という悔しさでした。
働きたいと思ったとき。
社会とつながりたいと思ったとき。
何かに挑戦したいと思ったとき。
その人にとって必要なタイミングで選択肢を届けることの大切さを、改めて感じた出来事だったそうです。
キャリア・マムが目指しているのは、単に仕事を紹介することだけではありません。
一人ひとりが自分らしく生きるために、仕事という選択肢を通じて社会とのつながりをつくること。
その考え方が、約30年続く活動の根底にあります。
「働くことを楽しめる場所」を全国へ
キャリア・マムがこれから目指しているのは、さらに多様な働き方を地域へ広げていくことです。
堤様が構想しているひとつが、テレワークセンターの展開。
そしてその先には、子どもの頃から「働く」ということに触れ、楽しむことのできる「”働く”のテーマパーク」を全国の地域につくっていきたいという構想があります。
働くことは、大人になって生活のために仕方なくするものではない。
自分の得意なことを活かしたり、誰かの役に立ったり、新しいことに挑戦したりする楽しさもあります。
子どもから大人まで、それぞれの地域で自分らしい働き方と出会える場所をつくる。
キャリア・マムが約30年間取り組んできた「多様な働き方」は、さらに次のステージへ向かおうとしています。
「知る」だけではなく、一歩行動してみる

最後に堤様は、MamaCollegeを見ているママたちへ「学ぶこと」についてメッセージを届けてくださいました。
何かを知り、学ぶことは大切です。
しかし、知識として知っているだけではなく、理解し、実際に行動してみる。
そして失敗を経験しながら、「できる」ようになるところまで楽しんでほしいと話します。
子育ても仕事も、最初から完璧にできる必要はありません。
一歩踏み出してみて、失敗したらまた考える。
そんな経験の積み重ねが、自分らしい働き方や生き方につながっていくのかもしれません。
そしてもうひとつ、堤様が大切にしているのが「ありがとう」を伝えること。
当たり前のように過ぎていく毎日も、決して当たり前ではありません。
子どもたちにも、何が嬉しかったかを具体的に言葉にして「ありがとう」を伝えながら、今日という一日を楽しむ。
仕事も子育ても、自分自身の人生も。
完璧を目指すのではなく、失敗も含めて楽しみながら、自分らしい一歩を踏み出していくことの大切さを教えていただいた取材となりました。
約30年前から「女性のキャリアと社会をつなぐ」ことに取り組んできたキャリア・マム。今回の取材で特に印象的だったのは、働き方を支援するだけではなく、その先にある「一人ひとりが自分らしく生きること」を大切にしている点でした。
子育てをしながら働いていると、「仕事も育児もきちんとしなければ」と、知らないうちに自分へ高いハードルを設定してしまうことがあります。そんな中で、堤様の「もっと失敗していい。それが子どものためだから。」という言葉に、少し肩の力が抜けるママもいるのではないでしょうか。
働き方も、子育ても、生き方も一つではありません。それぞれの状況に合った選択肢があり、まずは小さくても行動してみる。MamaCollegeも、ママたちがそんな一歩を踏み出すための選択肢やきっかけを届けていきたいと感じました。
- 子育てをしながら自分に合った働き方を探している方
- 在宅ワークや業務委託という働き方に興味がある方
- 育児と仕事の両立に悩んでいる方
- 出産や育児をきっかけにキャリアを見直している方
- 新しい仕事や学びに一歩踏み出してみたい方
取材情報
取材日: 2026年8月5日
取材先:株式会社キャリア・マム
取材ご協力:代表取締役 堤 香苗様
紹介サービス: キャリア・マム
公式サイト: https://www.c-mam.co.jp/






